これからプログラマーを目指そうとしている方の中には、未経験者がプログラム言語を取得するなら、まずはJavaがいいということを聞いたことがありませんか。
プログラム利用ランキングなどではJavaだけではなく、PythonやPHP、Rubyなどが人気があることがわかりますが、なぜJavaから学ぶといいのでしょうか。
そもそも、日本のシステム開発の現場では、現在はどのような言語を習得しているといいのかなど、Javaエンジニアの現在と将来性などについて徹底解説します。
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Contents
Javaとは
数あるプログラム言語の中でも、Javaは特に汎用性が高く、人気の高い言語のひとつです。
OSとプログラムの間にJVM(Java Virtual Machine)と呼ばれるミドルウェアを介して動作するため、動作環境への依存度が低くなっています。そのため、業種やサービスを問わず、様々なシステムで利用されるようになりました。
オブジェクト指向言語としても比較的歴史も長く、最新とは言えない、ある意味枯れた技術であるとも言えます。しかし、Javaデザインパターンに代表されるように、設計やプログラム構造に関して参考にできる情報も多く、システム構築の際に最適解を得やすいプログラム言語です。
大規模なプロジェクトで使用されることも多いこともあり要件定義などの上流工程から参画できると非常に多くの経験を積むことができるでしょう。
まだまだ現役のプログラミング言語ですので、過去にJavaで構築されたシステムがリプレースされる際も、再びJava言語が採用されることが多いため、Javaでのシステム開発案件数も比較的多くなっています。
Javaエンジニアの仕事内容
基幹システム開発
Java言語は、様々な業種のシステムで利用されているため、開発対象のプロジェクトは多岐に渡ります。
JavaといえばWebサービスやWebアプリケーション開発のイメージが強いですが、近年ではSpring Batchなどの台頭により、バッチ処理などにも使われるようになってきています。
また、プログラム言語自体がセキュリティを考慮して設計されていることもあり、セキュリティ性は高いと言われています。
そのような理由から、Javaの開発案件には、銀行や官公庁などの基幹システムを対象とするものも増えてきています。
Webサービス、Webアプリケーション開発
Java言語は、堅牢性、実行速度に加え、汎用性の高さからWebサービスやWebアプリケーション開発にもよく使われています。
開発に用いるライブラリやAPIが豊富な上、デザインパターンなど、システム開発の際に参考にできる情報が数多く存在します。そのため、Web系のシステム開発を行うにあたって、まずJava言語に白羽の矢が立つのです。
WebサービスやWebアプリケーションのシステム開発案件数は多いため、Javaエンジニアの仕事内容としても比較的多いものとなります。
Webプリケーションとは異なりますが、スマホやタブレット向けのAndroidアプリ開発でもJavaが使われています。サーバサイドもアプリもJavaで構築できますので多くのプラットフォームを手掛けることができるのも特徴の１つです。
組み込み系開発
自動車や飛行機、電子レンジ、冷蔵庫、テレビなどに組み込まれている組み込み系システムの開発でもJava言語は使われています。
組み込み系開発ではシビアな処理性能を求められますので、動作効率の良いC言語やC++言語の方が多く使われています。しかし、近年ではハードウェアの性能があがっており、あまりプログラム言語を問わなくなってきているのです。
プログラムの再利用性の高さやプログラムライブラリの豊富さ、エンジニアの絶対数などの理由から、組み込み系開発でJava言語が採用され、Javaエンジニアが必要とされるケースも多くなっています。
Javaエンジニアの需要と将来性
Java言語は、広い業種やシステムで使われれており、プログラム言語別の利用ランキングは常に上位となっています。そのため、システム開発に関わる求人においても、Java言語が扱えるJavaエンジニアの需要は非常に高い状態です。
Java言語は、Webサービスやアプリケーションをはじめ、さまざまな形態のシステム開発で利用することができるため、今後も様々なシステムで使われていくでしょう。
一度構築されて稼働し始めたシステムは、そう簡単に他のプログラム言語で作り替える、ということは行われません。Java言語で開発されたアプリケーションは、稼働後もJava言語のまま機能追加や保守が行われていきます。
Java言語の堅牢性と、これまでに作られたIT資産の活用という点からも、現在Javaで動作しているシステムが他のプログラム言語で刷新されるまでには、まだまだ時間がかかることでしょう。
そのような事情からも、今後もJavaエンジニアの需要が下がるということはなく、将来性もあると言えるのです。
Javaエンジニアに求められるスキル
Javaの開発スキル
Javaエンジニアに求められるスキルとしては、当然Java言語による開発スキルが挙げられます。
プログラム言語特有の記述法や、Javaで用意されている標準クラスやメソッドの理解はもちろん必要ですが、JUnitやガベージコレクションなど、Java特有のツールや特性も理解する必要があります。
また、Javaデザインパターンのように、開発するシステムの特性に応じた「設計の型」が存在しています。それらはオブジェクト指向の考え方がわかっていなければ理解するのは難しいかもしれません。
実際に開発業務に携わる場合は、プログラム言語の記述方法だけではなく、設計手法やツールの利用方法についても理解する必要があることを覚えておきましょう。
オブジェクト指向の理解
Java言語に限った話ではありませんが、カプセル化、継承、ポリモーフィズムなどのオブジェクト指向特有の考え方は、オブジェクト指向言語を使用したエンジニアに求められるスキルとして必須です。
うまく利用すれば、再利用性も高く効率の良いプログラム記述することができます。また、UMLなど、オブジェクト指向特有の設計記述方法もありますので、理解していないと開発効率が落ちてしまう面もあると思われます。
オブジェクト指向を理解できていないエンジニアが、オブジェクト指向型のプログラムをメンテナンスし、徐々に元々のシステムの設計思想やプログラム構造を崩してしまうという話はよくあります。
それによって、不具合が発生しやすかったり、メンテナンス効率の悪いシステムが出来上がってしまいます。
長く使えるシステムにしていくためにも、Javaエンジニアにとってオブジェクト指向の理解は必須スキルであると言えるでしょう。
フレームワークの活用
Java言語を利用したシステム開発では、プログラム言語のみで開発作業を行うことはほとんどなく、何らかのフレームワークを利用します。
フレームワークとは、システム開発の時によく実装される機能や、プログラム記述がしやすい枠組みを提供するもので、Java Spring Bootが有名です。
フレームワーク特有のライブラリやプログラム記述方法が存在するため、Javaエンジニアにとって、利用するフレームワークを活用できるスキルは必須です。
統合開発環境の活用
統合開発環境とは、開発に必要な機能をひとつにまとめたソフトウェアパッケージのことです。
統合開発環境がないと、システム開発者がエディタやコンパイラなどをひとつひとつ準備する必要があり、環境を整えるだけで多くの手間がかかります。
もちろん、テキストエディタとJavaコンパイラでプログラムを作成することもできますが、実際のシステム開発では、Eclipseに代表される統合開発環境を利用するケースがほとんどです。
開発をスムーズに進めるためには、統合開発環境の活用は欠かせません。Javaでのシステム開発でよく使われる統合開発環境の利用方法は押さえておくようにしましょう。
Javaエンジニアへの転職
実務経験がない場合の転職
Javaエンジニアの求人数は比較的多いとはいえ、採用に当たっては、実務経験がありプログラミングができる人材が優先されるのは当然のことです。
しかし、Javaエンジニアの実務経験がないからといって転職をあきらめる必要はありません。未経験者可の求人も存在します。
ただし、まったくの未経験で転職にのぞむ前に、個人でプログラムの学習を行うことはできます。
最近ではオープンソースやフリーウェアにてJavaの開発環境を揃えることは難しくありません。クラウドサービスの利用などによって個人でも安価にサーバ環境を用意することもできます。
座学だけではなく、実際に手を動かしてプログラミングを行い、Java言語を利用した開発内容を理解しましょう。それらの経験をアピールポイントにすれば、実務経験がない場合でも採用される可能性は高くなります。
実務経験がある場合の転職
Java言語での開発経験があるエンジニアにとっては、逆に求人の選択肢が多く迷ってしまうかもしれません。
数多くある求人に惑わされないよう、自分が携わりたい業務領域と自身のキャリアプランを明確にしておくことが大切です。また、実務経験があることで安心せず、資格取得などを通じてスキルを磨いておくことも大切です。
最新の技術情報や業界動向の情報を集め、企業研究をすることで、より希望に近い企業への転職ができるでしょう。
フリーランスエンジニアとして独立を考えている人にとってもJavaの実務経験がるといくつかの選択肢が見えてくるでしょう。しかし焦ってフリーランスに転身するよりも、確かな実務経験を積み、人脈を構築してからフリーランスになることをおすすめします。
Javaエンジニアは需要もあり、将来性も高い職種
Javaエンジニアに転職するには、未経験からでは難易度が高くなりますが、将来性もあり、年収アップも期待できます。
様々な業種のシステム開発に関わることもでき、やりがいもある仕事です。
一度経験を積めれば、長い需要も見込めて将来性も高い職種ですので、Javaエンジニアへの転職に興味のある方は、挑戦する価値は十分ありますので、おすすめの職種です。
また、Java開発業務の経験者は、スキルを磨きキャリアプランを立てることで、より希望の条件に近い転職が可能になります。
経験があることで、転職の選択肢が豊富になると、どうしてもフルリモートワークを望んでしまいがちですが、現在は大きな企業も含めリモートワークが縮小傾向になっています。働き方を優先するあまり、環境の悪い会社に転職してしまわないように注意が必要です。
焦らず、業界や企業の動向を注視し、希望の企業への転職を実現しましょう。
