「今の状況になんとなく不満を感じている」
「これからもこの働き方・企業に勤めていても将来性が見いだせない」
「この職種がそもそもあっているのかわからない」
このような疑念・不安を感じていらっしゃるITエンジニアの方は少なくないかもしれません。
働き方改革などで以前ほど、「ブラック企業」といわれる働き方しかできないIT企業は減りましたが、0ではないことも影響していることでしょう。
皆さんの不安・疑問を解消するため、こちらの記事では「本当にやめるべきか」「ITエンジニアという職を辞すべきなのか」、「今のままキャリアアップを目指す方が得策なのか」判断いただける情報をお伝えしてまいります。
またITエンジニアとして働く中で、「辞めたい」と感じた理由についても調査しました。
皆さんの現状と思い描く将来図をよりよいものにするには、どうすべきなのかここで一度考えてみてはいかがでしょうか。
Contents
ITエンジニアを辞めたいと思う理由とは?
ITエンジニアが辞職したい、転職したいと考える理由として代表的なものを見てみましょう。
給料が上がらない、給料が低い
ITエンジニア職は一般的な平均年収以上を稼げる、と言われています。実際日経クロステックの調査結果でも、ITエンジニア全体の平均年収は502万円、民間給与実態統計調査(2023)の平均年収が460万円ですから、40万円ほど高い水準です。
ただ平均はあくまで平均です。業界事情はさておき、年収がなかなかあがらない、適切に評価されているとは思えないという実態のある企業も少なくないのも実情でしょう。給与水準や評価制度は、企業独自のもの。一般的な通例が通じないものでもありますから、周りを見ると「ここにい続けるのもどうだろうか…」と疑念を抱いてしまうエンジニアがいるのも不思議ではありません。
今の会社では技術やスキルを伸ばせない
年収を向上させるには、自身のスキル向上が欠かせないもの。とはいえ、会社によっては「言われるがままプロジェクトに参画するしかなく、キャリアアップできずにいる」、「会社にはスキルアップしやすい環境が整っていない」などでスキルアップしづらい環境に悩むエンジニアもいます。
特に請負開発や、客先常駐で特定の顧客とのつながりが深い企業ほど、エンジニア1人1人に適したステップアップ環境をあてがえないケースも多いでしょう。こうした環境下では思うようにスキルアップできず、ステップアップを目指したいエンジニアは足踏み状態でフラストレーションがたまってしまいます。
残業や休日出勤が多い・増えた
「会社では自分のスキルアップを思うようにできない、休日や余暇の時間を有効活用しよう」と思っても、思うように時間が取れないエンジニアもいます。
以前よりも休日出勤や残業に一定ラインを設け、規制を厳しくする企業は増えたものの、そうした企業ばかりではないのです。ワークライフバランスを整えることも難しく、心身の健康を損なうケースもあり、転職・退職理由となるようです。
人間関係に疲れた
1つのプロジェクトが長くなりがちで、相性の悪い上司や同僚との関係に摩耗してしまう人もいます。プロジェクトや会社内の空気間もそれぞれ異なるため、どこも雰囲気が悪い…という業界ではないことも併せてお伝えさせていただきます。
忙しくなり長時間労働が増えれば共に過ごす時間も長くなり、余裕がなくなるとより一層悪い部分が見えてしまう…というのは業過問わずあることでもあるでしょう。
技術についていけない
特に新しい技術を積極的に追い求める企業などでは、そのスピード感が辛く感じられてしまうこともあるでしょう。新しいプログラム言語も積極的に生み出される業界で、技術面での革新も日々行われている状況です。
常に安定してルーティンワークをこなすのが性に合っている、と感じる方には辛い業界でしょう。
ITエンジニアを辞めたいと思ったときに考えること
ITエンジニアを辞めて転職しようか悩んだ時、「本当にやめてよいのか、どうするのが自分にとって最適か」決める上で、考えると良いポイントを以下にまとめました。
辞めたいと思う理由を明確にする
「なぜ辞めたいのか」が明確でないと、次にどうすべきか、という指標を導き出すことができません。辞めたい理由をできる限り詳細に、明確にしておくと、キャリアチェンジすべきなのか、業界内で会社を変えればよいのか、また自分が目指したいキャリアプランを明確に把握しやすくなります。
今の会社で改善できる方法はないか考える
辞めてはいけない、ということでなく「今の会社にいたら、本当に自分の目指す将来像に近づけないのか」をはっきりさせるため、今の会社で改善できるポイントがないかも検討してみましょう。
例えば「今はプログラマーだけど、PMを目指したい」という願望がある場合、PMになるには何が必要なのか、自分ですべきことは何か、すべきことをしたうえで、会社としてそうした道筋に寄り添った対応はしてもらえるのか否か、を考えてみてください。
プログラミングスキル向上はエンジニアとしては入口にすぎません。将来目指すべきポジションにつくため、今の自分に足りないもの、それを充足させるには何が必要で、それはこの会社にいても得られるのか、が重要です。
自分が求める条件が何かを考える
会社を辞めるにあたり、次に自分が求める条件や環境への希望を明確にすることも重要です。
今抱えている悩み、将来への希望、そうしたものを解消するには何が必要なのか考えてみましょう。ご自身のスキルを棚卸しして、目指すキャリアに不足するものを補うには、何が必要なのかもはっきりさせておきましょう。
そうしたうえで、「どんな働き方がしたいか、目指すキャリアプランに対して会社に求めるものは何か、待遇面での希望はどうか」を明確にすると、次のステップでどう動くべきかわかります。
今の職場を辞めるメリットデメリットを考える
退職・転職することがある程度明確な方向性として定まったら、「今の会社をやめるとどんなメリット・デメリットがあるか」を一度冷静に考えてみましょう。そうすると、自然と次に入社すべき会社像も明確になります。
ITエンジニアを辞めるべきか判断するポイント
ITエンジニアとしての今時点の職(会社)を辞めるか判断する際には、以下を検討ポイントとしてみてください。
ITエンジニアのまま他の会社にいく場合
ITエンジニア職として別の企業への就職を希望する場合、給与面・スキルアップ面・環境面を判断基準とすると決断しやすいでしょう。例えば以下に該当する場合、辞職しても後悔しないケースが多いです。
・今の会社がは業界標準や仕事内容に比べて給与が安い
・スキルアップしたい
・習得したい技術・スキルがあるが、今の会社では希望が叶わない
ITエンジニアをやめて他業種へいく場合
ITエンジニアの職を離れ、別業種で転職することを検討するなら、以下に該当したら他業種にいく、と判断していただくのがおすすめです。
・パソコン作業がとにかく苦痛
・業務スキルが全く習得できなかった
・スキルアップしたいと思えない
・デスクワークがそもそもあっていないと感じる
転職を考え直すほうが良い場合
転職すべきかまだ悩んでいる方で以下に該当する場合は、現状を維持しスキルアップを目指すことをおすすめします。
・給与・評価制度に不満がない
・人間関係が良好だと感じている
・将来的なスキルアップや年収アップに不安がない
ITエンジニアが転職を成功させるための準備
現職ITエンジニアの方が転職してよかった、転職成功!と感じる成果を得ていただくために準備していただきたいことを以下にまとめました。
退職しやすい時期にあたりをつける
プロジェクトや案件が収束するタイミング、業務引継ぎする余裕のあるタイミングを見計らい、転職時期とするのがおすすめです。
忙しい時期では周りにも余裕がなく、「なんで今?!」と周りからのあたりが強く感じられたり、十分な引継ぎができず、転職してもなお引継ぎの連絡がくる…なんていうことにもなりかねません。
転職理由を明確にしておく
先にもお伝えしたように、本当に転職すべきか自分に問いかけ、明確な転職理由を考えておきましょう。
説得力のある理由となるよう練り上げられれば、無駄な引き留めに合わず、転職希望先での面談時に必ず聞かれる「なぜ転職したのか」にも的確に回答できます。
この時、ネガティブに偏った転職理由としてしまうと転職希望先からの印象が悪く、また現職の残りの期間も居心地の悪いものになってしまいます。ポジティブな内容に変換するなどして、適切なものを考えておきましょう。
転職先の業界や会社について調べる
転職先の業界や会社がどのような人材を求めているのか、またどんな働き方やキャリアプランが描ける会社なのか知っておくことは重要です。
ミスマッチを防げることと、自分が希望する働き方ができるか知っておかなければ、転職成功とは言い難い状況を招いてしまうでしょう。
企業で働く方・退職者によるの口コミを見たり、企業の評価制度、どんな企業とのつながりがあるのかなど見てください。
転職エージェントに登録し相談してみる
より具体的に深い情報を入手するなら、情報を持っている転職エージェントを活用し、相談することもおすすめです。
エージェントは企業内部の人物とのつながりから、独自の企業情報を持っていることが多く、「自分にあう会社かどうかわからない」など不安解消につながるアドバイスも得られます。
またその企業がどのような人物を好むのか、今求めているのはどういった人物なのかも把握しているため、面談などでのアピールすべきポイントも聞けます。
ITエンジニアを辞めたいと思ったらキャリアの棚卸をしてみよう
ITエンジニアを辞めたい、もしくは会社を変えたい、と感じたときにはまず、ご自身のキャリアの棚卸や、現状考えているキャリアプランを考えてみましょう。
衝動的に行動してしまうことが思わぬ後悔につながることもあります。こちらでご紹介したようなポイントに沿って本当に転職すべきか、業種を変えるべきか考えてみてください。
そのうえで転職や業種変更が適切と思えた時には、情報をしっかりと持ち合わせている転職エージェントへの相談も含め、情報収集しながらご自身の希望にあった転職先を探してみてください。
「転職して正解だった!」と感じられるよう、この記事でお伝えした情報を役立てていただければ幸いです。