2019年4月に働き方改革法が施工され、残業時間に関する規制や有給消化が義務化され、企業の働き方が見直される動きが活発になりました。
副業・兼業も奨励されるようになり、大手企業では奨励しているケースが多くなっています。
働き方改革で残業が減ってしまったことで、本業での収入が減ってしまったことにより、副業をしようと考える人も増えているようです。
また、新型コロナウィルスの影響で2020年からリモートワークが一般的なワークスタイルとなったことで、自宅で仕事をすることになったので、通勤時間がなくなった分、スキマ時間を副業にと考える人も多いようです。
プログラマー・システムエンジニアエンジニアという職種はリモートワークも他業界より活発に行われていることや、副業しやすいと考えられる職種であることもあって副業を検討する方も際立って多いようですが、本当に収入UPして生活に余裕がでるほど稼げているのでしょうか?
副業以外の方法で、収入UPを目指す方法についても一考してみます。
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プログラマー、ITエンジニアの副業増加の背景
プログラマー、ITエンジニアという職業についていると「残業があるのが当たり前」という環境に置かれている方も多かったはずです。
何しろ、システム開発の現場は今でもウォーターフォール型の開発が多く、見積もりやスケジュールは基本的に、開発作業前に作られているため、SE・PGの各人の能力が考慮されていないことも多いのです。そのため、SE・PGはスケジュールを守るために残業してカバーしたり、設計書に記載の無い仕様漏れをスケジュール範囲外の時間で対応しなくてはならなく仕事を終わらせるためには残業しなくてはならないと、通常業務自体が残業を避けられない構造になっていました。
今は働き方改革やテレワークの影響もあり残業時間が大きく減っている会社が多いようです。また、アジャイル型の開発手法を見直す動きも活発化しており、スクラムなどの開発手法で、無理なスケジュールで酷使されるようなことは減ってきています。そのため、以前は身を削るような思いをして確保していたプライベートな時間を、ある程度余裕をもって持てるようになりました。
プライベートな時間はもてるようになったが「残業代を含めて考えると程度余裕のある生活ができる。」という方もいるのではないでしょうか。常にIT業界ではプログラマー不足(ITエンジニア不足)ということが叫ばれていますが、プログラマーの待遇はまだまだ改善の余地があると思います。残業代をカットされると、生活するのもやっという方も数多く存在するということもよく耳にします。
しかし、会社の方針で残業時間を大幅に軽減し、就業環境を改善したと謳っている記事などをよく目にしますが、上述の理由からもプログラマーやITエンジニアの生活環境も改善されたかどうかは疑問が残ります。
生活水準を落とさないためにも勤めている会社以外で、収入UPを図るしか方法が無いと思っている切実な状況のプログラマーは非常に多いのです。
このような背景があって『空いた時間を収入に変えよう・変えないと』というプログラマー及びITエンジニアの方が増えているのです。
プログラマー・エンジニアの副業するメリット
より多くの収入を得るために、副業を希望するエンジニアは多く、中には本業の合間に時間を作って副業を行うメリットを感じている人もいるでしょう。プログラマー、エンジニアが副業をするメリットについて解説します。
場所を問わず収入を伸ばせる
1番の理由は、場所を選ばず収入を伸ばせる点でしょう。エンジニアの副業は納期さえ守ることができれば、自宅やカフェでリモートワークが認められているケースが多いです。場所だけでなく、時間に縛られないケースもあり、平日は本業に専念し、土日は副業に専念するという自由な働き方が可能です。
スキルの幅が広がる
エンジニアが自分の市場価値を高めるためには、スキルアップが必須です。しかし本業では、スキルアップのために新しい技術を身につけられる案件に参画したくてもすぐにはできないことが多いでしょう。副業であれば、スキルアップの良い機会になる案件を自ら選択できます。本業ではえられないスキルを副業で身につけられる例も少なくありません。
本業で培ったスキルを活かせる
エンジニアのスキルは企業からの需要が高いため、本業で培ったスキルをそのまま副業に活かせるケースが見受けられます。例えば、本業と同じプログラミング言語を使用している案件に参画できれば、与えられた仕事にすぐ取り組めるでしょう。仮に、扱ったことがないプログラミング言語だとしても、言語の考え方は共通しているため、時間をかけずに扱えるケースもあります。つまり、現状のスキルを活かして、より幅広い案件に挑戦するハードルはそれほど高くありません。
プログラマー・エンジニアの副業例と単価相場
プログラマーやエンジニアができる副業の種類は幅広く、それぞれ難易度や単価が異なります。必要なスキルや目指せる単価で副業を選ぶのが基本でしょう。副業例とそれぞれの単価について解説します。
システム開発
システム開発では、副業先のサービスに関わるシステムの開発や受託案件の開発を行います。時給の相場は単発か長期かで異なりますが、大体3,000円〜5,000円が多いでしょう。インフラからアプリケーションと幅広く、言語も案件によりさまざまです。受託開発に携わる場合は、業務管理システムや勤怠システム、予約システムなど受託先によって異なるシステムに関わることが可能です。いずれも開発に携わるため、即戦力としての経験が求められており、実績を積んでいるエンジニアほど高単価な案件が多いです。
プログラミング講師
本業が多忙で副業の時間が取りづらい人におすすめなのが、プログラミング講師です。時給相場は、1,500円〜3,000円です。プログラミング講師の仕事は、主にプログラミングスクールでプログラミングを教えることです。生徒一人一人の質問対応や課題の添削など、教室以外での対応も必要になることがあります。フルリモートで授業を展開しているスクールも多いため、在宅でも挑戦がしやすい仕事です。短時間ながら高い報酬が期待でき、本業で部下を育成する際にも活かせる経験を積めます。
さらにはプログラミングスクールで講師をすることによって、プログラミング言語への理解度も深まります。生徒に教えるということ自体が自分自身の学習として身につきます、
技術系ライティング
Webメディアに掲載する記事を執筆するライターです。特にプログラミング関連サービスの紹介やIT業界についての専門知識を活かして執筆できる場合は、単価が高くなる傾向にあります。時給相場は、2,000円〜4,000円です。知識の広さや深さによっては高単価を狙えるため、情報を発信することが得意な人におすすめです。
プログラマーに人気の言語
副業をするにあたって、プログラミング言語を扱う仕事に人気な言語があります。これらの言語を習得していれば、副業のハードルがさらに低くなり、取り組みやすいでしょう。
Java
Javaは大規模システムやWebサービス、ハードウェア、スマホアプリなど幅広い開発に使用されるプログラミング言語です。最大の特徴は、OS依存がなく、汎用性が高いことです。Javaは業界の中で利用分野が広く、副業での需要も高いです。主に、アプリ開発やビッグデータ処理、組み込みシステムの開発などの業務で用いられています。
Python
Pythonは、サーバーサイド開発やソフトウェア内部で動作し、近年ではビッグデータやデータサイエンス、AIの分野でも活躍する言語です。オブジェクト指向のプログラミング言語で、コードの再利用性と構造化をサポートするメリットがあります。主に、Web開発や自動化とスクリプト作成、データ分析などの業務で用いられています。
PHP
習得難易度が低いことからプログラミング初心者や未経験におすすめなのが、PHPです。PHPはWebサービス開発に使用されており、WordPressの開発やカスタマイズ、サイトの保守や改修の業務が多いです。PHPは世界でもシェア率が高いため、習得しておくと副業での選択肢が広がるでしょう。主に、Webアプリの制作、CMS開発、スクレイピング、API作成などの業務で用いられています。
JavaScript
JavaScriptは、フロントエンド開発で使用されるプログラミング言語です。サイト上で動的な要素を実装できるため、データの視覚化やグラフィックエフェクトなど、ブラウザ上で動作するプログラム開発では必須です。複雑な開発環境を構築する必要がなく、日本語のドキュメントが多いため、プログラミング初心者でも習得しやすいでしょう。主に、Webデザインや大規模Webアプリ開発、データ収集を目的としたスクレイピング、スプレッドシートやExcelの機能追加などの業務で用いられています。
プログラマ・エンジニアの副業を探す方法
副業の案件を探す方法は、大きく分けて3つです。下記については、副業のための案件だけではなく、フリーランス向けの案件も多くありますので、副業としての規模のものを探すことがポイントです。
クラウドソーシング
クラウドソーシングは、仕事を発注したい人と受注したい人が集まるプラットフォームです。発注者が募集をかけた案件に対して、受注を希望する人が応募するのが基本的な流れです。初心者向けから上級者向けまでさまざまな案件が集まっており、案件数が豊富なのが特徴です。
ほとんどの場合、クラウドソーソーシングのサービスを利用すれば、案件を獲得するまででなかく、各種契約を締結し、報酬を受領するまでのフローをサポートしてくれますので、トラブルも少ないのが好評を得たこともあり、市場は拡大しました。
エージェント(エンジニア向け)
プログラマやエンジニアとして実務経験があるなら、エンジニア向けのエージェントを利用して案件を探すのがおすすめです。報酬からある程度の仲介手数料が引かれますが、希望やスキル条件に合った案件の紹介や、継続的な案件の受注サポートが受けられます。最大のメリットは、クライアントとの手続きや交渉をエージェントに任せられる点です。デメリットは、週3日以内で稼働できる案件を扱っているエージェントが少ないことです。副業自体の案件が少ないため、複数のエージェントに登録して案件を探す必要があります。
案件マッチングサービス
基本受け身で仕事を探したい場合は、自分のスキルをシェアするサービスを利用するのがおすすめです。個人の経験やスキルを共有して売買するサービスで、代表的なサイトにはココナラがあります。依頼された仕事を必ずしも受ける必要はなく、条件やスケジュールが合わない場合は断ることも可能です。
プログラマー・エンジニアが副業する際の4つの注意点
プログラマーが副業を始める前に確認しておかねばならない注意点を4つ紹介します。
- 就業規定で副業することがみとめられているか
- 収入が多いと確定申告が必要になるが対応できるのか
- 本業に影響なく副業に割ける時間は確保できるのか
- 家族などの周囲には理解が得られているのか
国税庁の定めるところにより、副業としての収入が「年間20万円以上」となった場合には確定申告が必要になります。
確定申告とは、1年間の所得を計算して税務署に申告し、納税することをいいます。
1か月にならすと16,666円以上を毎月副業で得た場合ということになるため、ある程度稼ぐつもりで副業する場合は確定申告必須になるでしょう。
またこの副業でえた収入と給与収入を合わせた金額をもとにお住いの市区町村で住民税の額を算出・決定しています。
決定したら給与所得を得ている事業所に通知をだし、毎月の給与から控除されるという仕組みなので「副業が会社にばれない」ということはありません。
副業していることは給与を得ている会社には必ず把握されていまいますのでご注意ください。
また、確定申告はあくまでも所得税に対する申告であって、副業収入が20万円以下であって確定申告をしなくても、お住まいの市区町村に「住民税の申告」をしなくてはなりませんから、結局同じ道をたどることになり、会社に内緒で副業というのはできなくなっているのです。
ですから就業規定で副業が認められているか、という部分は副業する前に確認しておくようにしましょう。
また税金絡みのお話しだけではありません。
本業がある以上、副業にどれだけ時間をさけるのか、寝食や自由になる時間も確保しながら可能なのか検討しましょう。特に、繁忙期があるような業種にお勤めだったり、納期が迫っているようなプロジェクトに参画していると、予期せぬことが起こり想定していなかった残業をしなくてはならないというようなことも起こり得ると思いますので、副業として割ける時間の試算は、様々なファクターを盛り込んで検討されたほうが良いかと思います。
副業を続けていけばプライベートな時間は減り、体に負担がかかることは否めませんから、収入を増やすために休む時間を惜しんで副業にのめり込み体を壊し、本業にも支障がでてしまうのでは本末転倒です。
これでは副業するメリットよりもデメリットのほうが大きくなってしまいますから慎重に、もしくは無理のない範囲での副業を検討しましょう。
最後にご家族などの周囲は副業することに対し、理解してくれていますか?
リモートワーク中心な副業は、通常の勤務時間外に家庭に仕事を持ち込むことになりますし、土日も仕事をしなくてはならないなんてことですと、ご家族や恋人と過ごす時間は残されているのでしょうか。特にお子さんがまだ小さい場合、ご家族が協力して子育てされているケースがほとんどでしょう。その時間まで仕事に費やしてしまうと、パートナーの負担が増えることになりますので、きちんとご家族や恋人など周囲の人と話をして理解を得ることがもっとも重要なことではないでしょうか。
プログラマー未経験者の副業は困難
プログラマーとしての実務経験がない場合は、副業として案件を受注するのは困難です。プログラマーは副業がしやすいというイメージがあるのは、プログラミングの実務経験がある人が実務経験を活かせるからです。実際にプログラマとして仕事をしてみると、独学で身につけた知識以上に実務経験がプログラマーとしての実力に直結します。そのため、大学や専門学校でプログラミングを学んだとしても、就職してプログラミングに携わると知識だけでは役に立たないと感じるでしょう。
最低でも1年の実務経験や、簡単なシステムを自作した経験、スクールで基礎を習得済みといった土台がなければ、採用される可能性は非常に低いです。独学であっても、基礎的な知識やスキルがあれば、簡単な案件に参加しながら実務経験を積み、スキルアップを目指せるでしょう。
年収UPが目的なら副業より転職がおすすめ
単に年収アップだけが目的であれば、副業ではなく転職という選択肢もあります。
プログラミングに関わる業務は、基本的に使った時間や成果物に対して対価が支払われます。計画なく副業に取り組むと、寝る時間も削って副業をしなければいけないことになるでしょう。将来を見据えた年収アップを考えているのであれば、時間という貴重な資産を使って副業をすることは合理的ではありません。実務経験が1〜3年あるプログラマであれば、転職による年収アップが期待できます。
これまで副業としてプログラミングをしていたこともあり、いざ転職を検討しようと思っても、どのように探していいのか迷ってしまう方も多いと思います。経験者であったとしても、自分に合った求人を探すことだけでも通常は難しいのです。使用プログラム言語などのスキル要件など、これまでのIT企業での経験を活かして転職先を探そうとした場合は、IT業界専門の転職サイト「Javaキャリ」の求人サイトで探すと、IT業界特有の細かな条件で求人情報を検索できるので効率的です。
また、あなたのスキル情報や、ご経歴を登録しておけば、興味を持ったIT企業の方からスカウトされるダイレクトリクルーティング機能をもありますので、求人を探す手間も省ける上に貴方のスキル・ご経歴にマッチした企業からのスカウトを受けることが可能です。
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