SEからITコンサルタントへの転職はキャリアアップとして知られていますが、SEとITコンサルタントの違いや、どうやって転職するのかは分からない人も多いと思います。SEからITコンサルタントへの転職は、キャリアアップにもつながり年収の面でも変化があります。
そこでこの記事では、SEからITコンサルタントへするために必要なスキルや転職するメリット、ITコンサルタントの市場価値を紹介します。SEからの転職にITコンサルタントを視野に入れている人は、参考にしてみてください。
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Contents
システムエンジニアからITコンサルタントへの転職
システムエンジニアから経験を積んでITコンサルタントへ転職をすることはキャリアアップのひとつです。システムエンジニアとしてITのスキルと知識があることから、他の職種からの転職よりも有利に働くでしょう。システムエンジニアの時の経験にマネジメント経験があればなお転職しやすくなります。
ITコンサルタントは顧客のビジネスの領域に関わるため、転職時の面接の段階でもプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力が評価されます。まずはSEとITコンサルタントの違いを把握して必要なスキルを積みましょう。
システムエンジニアとITコンサルタントの違い
システムエンジニアはIT系の技術屋という認識があるかもしれませんが、SEはクライアントのシステムの開発・運用、マネジメントにも携わります。マネジメントには、システム導入の上流工程である企業の課題解決から携わり、ITコンサルタントの業務領域とも重なる部分があるため、両者の明確な境界線はあいまいです。両者の仕事内容は以下になります。
システムエンジニア
システムエンジニアの仕事内容は、システムの導入から開発・運用までを適切なリソース配分をしてマネジメントすることです。経験が浅い場合は設計や開発、運用保守に携わります。仕事内容は以下です。
・システム要件定義
クライアントへヒアリングし、システムの要件を決めます。クライアントの課題を解決するためのシステム要件を提案することから、プレゼンテーション能力やコミュニケーション能力、ITの知識が必要です。
・システム設計
システム設計は、要件定義で決められた内容をどうシステムで実装するかを決める作業です。入出力を定めた基本設計と、プログラミングを定義する詳細設計があります。
・システム開発
システム開発は、設計通りにプログラムを実装します。
・システム運用・保守
システムを実装後に、問題なく稼働するように運用することです。定期的なアップデートや、障害対応なども含みます。
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、システムの導入前に、企業の課題を分析してITでどのように解決するか提案することが業務内容です。ITコンサルタントの仕事内容は以下です。
・企業の課題の分析
企業の経営層やIT担当者から、現在のIT導入状況や業務内容などの会社課題をヒアリングします。そしてヒアリングした課題をITでどのように解決するかを分析します。
・提案
分析した結果、どの課題をITを使ってどう解決するかを企業の責任者に提案します。プレゼンテーション能力が必要とされます。
・マネジメント
決められた内容通りにシステムを導入するため、リソース配分やスケジュールなどを決めてプロジェクトをマネジメントします。
SEからITコンサルタントへ転職するメリット
SEからITコンサルタントへ転職をすると、給与UPやキャリアパスなど様々なメリットがあります。ここでは、メリットを4つ紹介します
スキル・経験が活かせる
ITコンサルタントとSEは、どちらもITの知識が必要で親和性が高くなります。これまでSEで培ってきたITのスキルを活かして転職できることがメリットの1つです。特に、マネジメントや提案などの経験がある場合はITコンサルタントに活かすポイントになるでしょう。
エンジニアより上流の仕事ができる
ITコンサルタントはエンジニアより上流工程から企業に関わることができます。通常は、顧客へのヒアリング・分析から始まり、課題解決の提案、システム開発に繋がります。ITコンサルタントは顧客のIT課題のヒアリングや課題解決の提案など、顧客のビジネスの段階から関わることができます。また、自社製品か他社製品かなどを気にする必要なく課題解決を目的にシステムを選定できるため、上流工程に特化した業務内容と言えます。
年収UPが期待できる
ITコンサルタントに転職をすると、年収UPも期待できます。コンサルタントは成果主義が多く、結果次第で昇給スピードが上がることが多くなります。ITコンサルタントの給与は、平均600万円以上と高い傾向にあるため、結果を出せば出すだけ給与UPが見込めるでしょう。
業務コンサルや戦略コンサルへのキャリアパス
ITコンサルタントになると、業務コンサルタントや戦略コンサルタントのキャリアパスができます。ITコンサルタントは、ITを利用して企業の課題解決をすることに対し、業務コンサルタントや戦略コンサルタントは企業の全体像から課題を見つけ、ITにこだわらずに解決策を見つけるという点で異なります。課題のヒアリングや解決策の提案は共通しているため、ITコンサルタントを経験していると業務コンサルタントや戦略コンサルタントのキャリアも見えてくるでしょう。
ITコンサルタントに必要なスキル
ITコンサルタントに必要なスキルは以下です。
・ITに関する幅広い知識
ITコンサルタントは、ITを使って顧客の課題解決をするため、ITの幅広い知識が必要です。解決策にどのソリューションを使うかを選定するからです。エンジニアのような技術的な知識より、全体を把握した幅広い知識が必要となるでしょう。
・マネジメントスキル
ITコンサルタントは、解決策の提案だけでなくその後のプロジェクトのマネジメントも担当します。実装をするわけではありませんが、プロジェクト全体の管理は行うためマネジメントスキルが必要です。
・スケジュール管理能力
プロジェクトを期限内に終わらせるために、スケジュール管理能力も必要になるでしょう。
・コミュニケーション能力
ITコンサルタントをする上で、クライアントの課題を特定するためのヒアリングを行うため、コミュニケーション能力は重要です。クライアントの担当者の話だけでなく、潜在的な課題を見つけるためには他の部署の人にもヒアリングを行う必要があります。
・クライアントへの深い理解
クライアントへヒアリングする上で、クライアントの業界知識や業務フローなどを知っておかなければ同じ立場で話ができません。企業により、業務フローなどは異なるでしょう。そのため、事前にクライアントの業界知識や業務知識を理解しておく必要があります。
・情報収集力
クライアントの課題を見つけるため、担当者や他部署にアプローチして情報収集することも必要です。
・課題解決力
課題を見つけたら、それをどのようなITソリューションを使って解決するかを考える課題解決力も必要です。ITの幅広い知識も重要になるでしょう。
・論理的思考力
クライアントとのヒアリングから、どこに課題があるのかを特定する論理的思考力も必要です。問題に対して、なぜ？を繰り返し論理的に原因を考える必要があります。
ITコンサルタントの市場価値
相手コンサルタントの市場価値は、年齢によって大きな差があります。ここでは、20代、30代、40代と年代別にITコンサルタントの転職における市場価値について説明します。
・20代の場合
20代は、若い分スキルや経験が浅く、今後の可能性を見られるポテンシャル採用が多いです。ITコンサルタントとして転職する際は、身につけているスキルや能力は積極的にアピールし、論理的思考力やコミュニケーション能力をPRできることがポイントです。
・30代の場合
30代の場合は、過去に携わったプロジェクトが重要になります。そこで培ったマネジメントスキルやコミュニケーションスキルは、市場価値を高めるでしょう。
特にプロジェクトマネジメントの経験は重宝されます。転職の際には積極的にアピールをしましょう。
・40代の場合
40代は、ある程度の経験を積んでいるとみなされます。そのため、社内のパートナーやマネージャとして貢献しなければいけません。ほかの業種への転職を希望する場合は、その分野の専門の経験やスキルを培っていなければ厳しいでしょう。経験が積まれたITコンサルタントとして見られるため、年収はほかの年代や他の職種より高い傾向があります。
システムエンジニアの経験を活かしてITコンサルへの転職を成功させる
システムエンジニアからITコンサルタントに転職することのメリットや、必要スキルを説明しました。システムエンジニアとITコンサルタントの違いは、上流工程から携われることや年収の違いがあります。
転職を成功させるポイントは、必要なスキルを身につけ、マネジメント経験をアピールすることです。そのため、積極的に必要な経験や知識を身につけてITコンサルタントへの転職を成功させましょう。
