未経験からエンジニアとしてデビューできたとしても、エンジニア職についたときがスタートラインだと言えます。
「個人目標は？と聞かれても特になくて困ってしまう」
「エンジニアとして仕事をしていて、どこを目指せばよいのかわからない」
このようなゴールが定まっていない状況では、転職時に限らず、日々の仕事を遂行する上でも「なんとなく」になってしまって、やりがいも感じられにくいのではないでしょうか。
エンジニアとしてどこを目指すべきか、どうやって目指すものを探したらよいか、ここではそうした指針となる情報を解説していきます。
これからのエンジニア人生にもっとやりがいを感じられる、日々の仕事で身につけるべきものを見つける、といったことに役立つ内容になっていますので、ぜひ最後までお目通しください。
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Contents
エンジニアの目標設定の必要性
エンジニアとして目標設定すると、今あなたに必要な経験や環境が明確になります。
転職時にどのような会社を選ぶと良いかの指針となるだけでなく、環境の変化が止まることのないIT業界において、必要とされるエンジニアとして活躍し続けることにも繋がるのです。
目標設定は会社の利益のためでなく、エンジニアとして働くみなさんの心の支えにもなるもの。
どこを目指すのか、どんなエンジニアになりたいのか、そのために今身につけておくべきもの・経験しておくと良いものを把握するためにも、目標設定しましょう。
たとえフリーランスとして独立して働いていたとしても、目標設定は重要です。企業のように組織体制が無いため、自分自身でのキャリアパスを計画しなくてはなりません。そのために目標を設定して効率的にキャリアアップを図ることで、仕事を得やすくなる可能性も高まります。
エンジニアが目標設定をするメリット
エンジニアが目標設定することで得られるメリットは、以下です。
スキルの棚卸しができる
目標を定めると、今後何をどのようにしていくべきか明確になり、今の自分にあるスキルの棚卸しもできます。
転職時にも、企業内での自身の成長のためにも、「今できることがなにか」を知っておくと、人事面談などの際にもアピールポイントとして伝えられます。
「今後はこういった経験をしたい。こういうスキルを身につけるためにこれがしたい。将来的にこういったエンジニア人材になるために努力をしている。」と説得力のある自己アピールができるようになるのです。
キャリアアップにつながる
目標を明確に自分の中で意識することで、自然とその方向に向かって行動できるようになります。
明確な目標がないままでは、「なんとなく年収はUPさせたいし…」と日々の仕事をただ着々とこなしていく生活が続きがち。
今やるべき仕事の中でも、自分に足りないものは何か、今やっている仕事から学べることは何か、自分で見つけられるようになり、結果的にキャリアアップに繋がっていきます。
モチベーションアップになる
「5年後にはリーダーとして仕事を任されるようになりたい。リーダーとしてメンバーをしっかり統率できる人材になりたい。」
といった明確な目標を定めることで、日々の仕事の中にもやりがいを感じ、仕事をすることそのものにはっきりとした意義を感じられるようになります。
なんとなくやっていたら10年かかってしまうこともあるかもしれません。目標を明確にすることで、実現に向けてやる気を感じられ、モチベーションアップにもなるのです。
企業の成長につながる
モチベーションのある、能動的に動ける人材がいると、組織としての成長も促されます。
チームの中にそうした人材がいることで、他のメンバーにも波及しますから、自然とそうした和が社内広がり企業の成長にも繋がるのです。
これは会社としての利益にもなりますが、働きやすい環境作り、前向きなメンバーに囲まれることで相乗効果も生まれることにもなります。
エンジニアが目標設定時に押さえておくポイント
エンジニアとしての目標を設定する際に、気にしておくと良いポイントをまとめました。
キャリアビジョンを明確にする
「どんなIT人材・エンジニアになりたいか」
「いつまでにそうなりたいか」
「その先にも目指したいポジション・人材はあるのか」
と具体的な目標を設定すると、その時々で何をすべきか、自分の行動にも意味が見つけやすくなります。
定性的ではなく定量的な目標にする
定性的（数値化できない部分に着目すること）ではなく、定量的（数値化できる部分に着目すること）に目標を設定するのも大事なポイントです。
例えば…
「将来的にはリーダーになって、PMのポジションを目指したい」といったものが定性的な目標ですが、
「3年後には年収100万円UPしてチームリーダーを経験し、5年後までにはPMになる。」とするのが定量的な目標設定です。
定量的に目標設定することで、その期日までに何をどうすべきか、明確に目標に向かいやるべきことを判断しやすくなります。
期限を設けた目標にする
定量的な目標設定にするのと近い内容となってしまいますが、目標を定める際には、「いつまでにその目標を達成するか」も決めましょう。
そうすることで、逆算しながら身につけるべきスキルをいつまでに学ぶか、どのタイミングでどの経験を積んでおくべきかがわかります。
相談しながら目標設定をする
「目標はあるけれど、どう実現したらよいかわからない」といったように、自分だけでは目標を設定するのが難しい場合もあるでしょう。
そのような時には、知見のある人材、友人、または転職エージェントを活用しエージェントに相談する、などすると目標設定しやすくなります。
ロールモデルを見つける
ロールモデルを見つける、というのも設定した目標を達成する支えとなるもの。
もちろん目標設定をスムーズにする上でもメリットになりますが、「この人のようになりたい！」という意識が向けられる存在を見つけられると、目標に向かっていきやすくなります。
エンジニアが目標設定するときにおすすめのフレームワーク
目標を設定する際、その後の達成をより確実にするためにおすすめのフレームワークをチェックしてみましょう。
ベーシック法
ベーシック法とは、『目標・達成したと判断する基準・目標達成期限・達成するための計画』の4つのステップからなるフレームワークです。
もっとも基本的な方法ではありますが、それぞれのステップを経て目標設定することで、いつまでに何をすべきか、自分は今どの程度達成に近づけたのかわかりやすく、モチベーションUPしやすいのが特長です。
SMARTの法則
目標設定の精度を向上させ、目標達成の可能性を引き上げられる、と注目されているのが、定量的な目標設定が可能になるSMARTの法則です。
- Specific：具体的・わかりやすい
- Measurable：計測可能で数値化されている
- Achievable：達成可能な目標
- Realistic：関連性がある目標
- Time bound：期限が明確である目標
上記の5つ英単語の頭文字をとったSMARTの法則は、これらを基本要素として、それぞれの項目にそった目標設定を行うもの。
定量的であることを徹底した目標設定ができるため、現状抱える課題を把握しやすく、課題解決のために何をすべきかもわかりやすいのが特長です。
ベンチマーク法
ベンチマーク（基準点）に向かって、目標達成するのがベンチマーク法です。
例えば「目標とするAさんのようなエンジニアになりたい」というベンチマークをAさん、とした目標を設定したとします。
目標達成のためには、Aさんについて分析し、今のAさんとなるまでにどのような経験をして、どのような努力をしてきたのか、知る必要がでてきます。
あわせて現状の自分を顧みて、「Aさんと自分を比較するとここが足りない」という、課題も見えるでしょう。
課題を解決するためには、Aさんのようなスキルを身につける必要がありますが、その時何をすべきか考えなくてはなりません。
もちろんリサーチ可能であればAさん本人に問うても良いでしょうし、自分なりの方法でAさんのような人材になる道筋をたてることも可能です。
ベンチマークについて、徹底的に調査・分析しそこに向かって努力していく、というのがベンチマーク法です。
エンジニアの目標設定具体例
エンジニアとしての目標設定には、どのような例があるかご紹介します。
1年目エンジニア
エンジニア経験の浅い1年目のエンジニアの目標設定として、以下のようなものがあります。
- 年収UPのため今年の11月で○○の資格を習得する
- オールラウンダーなエンジニアとなるために、自分で1つアプリを開発して公開する
- テストをスムーズに実行するために3か月でSQLを習得する
3年目エンジニア
システム開発の上流工程に携わる 新しいプログラミング言語のフレームワークを習得する など
開発経験3年目となると、ステップアップのために転職する人材も出てくる時期です。
この時期の目標設定としては、以下のようなものが挙げられます。
- 新しくでてきた言語を学び、フリーランスとしての自分の価値向上に繋げたい
- 将来的に業界問わず活躍したいので、別の業種のシステム開発を経験できる道を探す
- データベースエンジニアとして活躍できるよう、まずはOracleシルバー取得を目指す
3年目となると専門的な分野も視野に入れた、より深く具体的なキャリアビジョンを目標とするのがおすすめです。
専門的なエンジニアを目指す場合には、スキル向上のため、またその裏付けとなるアピール材料を手に入れておきたい時期でもあります。
業界経験を広げる、自分のエンジニアとしての成長のため他社に活躍の場を探す人も増えてくる時期ですから、キャリアビジョンを明確にもった目標設定をたてていけると良い時期です。
5年目エンジニア
〇〇のプロジェクトで要件定義・基本設計を行えるようになる 客先への設計内容の説明が行える など
5年目となると、システムエンジニアとしてある程度の経験を積んできている時期です。
具体的かつキャリアビジョンも明確に持った目標設定ができると良い時期でしょう。
- 上流SEとして基本設計にも携わりPMの立ち位置に近づいておきたい
- 他の業界経験や業務経験が積める企業に転職したい
- PMの資格試験合格に向けて勉強する
- スペシャリストを目指し、技術力を向上したい
多業界での開発経験・上流工程を経験できるかどうかは、自分の所属する会社にもよる部分も大きくあります。また、マネジメント関連のキャリアアップを図るのもいい時期だと思います。
これから思い描くキャリアに不足する、と判断できる場合には、そうした経験が可能な企業へ転職することも視野にいれ、目標設定してみてください。
自身のスキルやキャリアに合う職場で働こう
自分にとって最適な目標設定ができたら、目標達成のために足りていないものは何か、今の自分を顧みて課題を見つけていきましょう。
自分だけでは補いきれない部分は、転職することで叶う部分もあります。
またモチベーションを保つためにも、今の環境のままでは良くないと思える場合には、自分の身を置くべき環境に動くことも視野に入れて目標を実現させてください。
転職をやたらと繰り返してしまうのはネガティブな印象を持たれてしまうものの、明確な目標があり、理由があっての転職であればポジティブに解釈してくれる企業も多くあります。
何より、明確な目標を持ち、その実現に向けて行動できる人材であれば、様々な企業から必要な人材と見えるでしょう。
目標設定をする際には、上記でご紹介したコツ・ポイントも踏まえ、実現に役立てていただければ幸いです。
そして、ITエンジニアとして実務経験を積むためには、未経験可の求人を探して応募してみることをおすすめします。未経験可の求人は数多く目にすることができますが、実際の研修体制や、未経験者が実務に携わるまでの流れなどもしっかり確認することで、入社してから思っていたのと違ったというミスマッチを防ぐ事が可能です。
IT企業にも様々な志向をもって中途採用をしていますので、自分の方向性とマッチしているかを必ず確認しましょう。
また、現在の貴方のスキルセットで転職市場で需要があるのかを推し量ることも可能ですし、もしなかなか内定までたどり着けないという状況であれば、何が不足しているのかを確認することもできます。
すぐに転職を考えていなくても、転職活動を通して、状況確認をしておくことをおすすめします。未経験からIT業界へのジョブチェンジ転職をお考えであれば、ITエンジニア専門の転職サイトを活用されることがおすすめです。
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