プログラマをはじめとするIT業界の人材不足が深刻化しているというニュースやWEB記事をご覧になり、「自分も挑戦してみようか」と考えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
とはいえ、未経験からプログラミングを学ぼうとすると、難しくどこから手をつけるか悩んでしまったり、専門用語も多くハードルが高すぎると感じてしまわれた方もいらっしゃるかも知れません。
プログラミングを独学で学ぶには、コツがあります。コツを理解することで、高く感じたハードルをぐっと引き下げることもできます。
本記事では、プログラミングがむずかしいと感じてしまう理由と、学習を進める上でのコツを紹介してまいります。
IT業界は多くの人材を欲している状況で、いわゆる売り手市場ですから、初心者が飛び込むには絶好のチャンスともいえる時期。せっかく挑戦しようとされた気持ちを活かすチャンスを逃さないためにも、ご一読いただければ幸いです。
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Contents
プログラミング(プログラマー)が持たれがちなイメージ
プログラマーに対するイメージとして、「残業が多くて、とにかくPCに向かってプログラミングコードを一日中打ち込んでいる」というものは多いですよね。
またその他にも、「チームプレイよりも孤独感が強そう」というイメージも強いかも知れません。中には「パソコンの事ばかり考えているオタク気質な人しかいないのでは」というイメージを持たれているケースもあるでしょう。
プログラミングに対して、今まで全く触れたことのない方にとってはまさに未知の領域となってしまうかもしれません。
実際プログラミングをする上では、「どんなプログラミングに携わりたいのか」で学ぶべき言語は異なります。とはいえ、常に新しい言語が生み出されることもあり、長く開発の現場でエンジニアとして活躍しよう、と思うとWEB系の開発では常に新しい言語を吸収していくことも求められます。
そういった意味で気が休まるときが少ない職種ではありますが、自分の手で実際に動くプログラムを組む快感を得られるのもやりがいとなるでしょう。
実際現場にでるとわかる事ではありますが、プログラマーをはじめとするITエンジニアはチームプレーです。一人黙々と作業するイメージが先行していますが、実際チーム内での連携が欠かせない職種ですから、孤独感にさいなまれるといったことは心配しなくても大丈夫です。
プログラミングが難しいと感じてしまう理由とは?
プログラミングは難しいと感じてしまう理由について調査しました。以下に多かった理由をリストアップしていますのでご覧ください。
- プログラミング言語の選択をミスしている
- 書籍学習で挫折感を感じ手を動かすところまで到達できていない
- 基礎が未収得の状態で環境構築がままならない
- わからないことを調べるのに英語の資料が多い
- 専門用語が多すぎる
- オブジェクト指向の理論がまったくわからない
- 大量のエラーがでてしまう
こうした理由からプログラミングは難しい、わからないと匙を投げたくなってしまう方が多いようです。
英語による資料の読解は必須ではありませんが、もし今後新しい言語が出た際、いち早く習得しなくてはならないシーンに直面することがあれば、英語資料の読解が必要になるシーンもあるでしょう。
プログラミング言語はいくつもありますが、中でも独学では難しいと言われる3つの言語があります。「C言語/C++/Java」の3つの言語については初心者が独学で習得するのはおすすめできません。この3つの言語ができなければどんな仕事もできない、というものではありませんから、初歩的な学習であれば、その他の言語を選択することをおすすめします。
また基礎の基礎でもありますが、言語を習得する以前に「プログラムを組むために知っておきたい考え方 = アルゴリズム」を完璧にではなくても理解しておくとスムーズです。アルゴリズムとはどういうものか、というと例えば日常生活で目の前の机に置いてあるスプーンを使い、コーヒーに砂糖を溶かす動作を思い浮かべてください。
多くの方はまず、最初に「コーヒーに砂糖を入れる」⇒「スプーンを持ってかき混ぜる」という2ステップでこの動きが完了すると考えてしまうでしょう。ですがプログラミングの観点で上記の動作を行う場合、これだけでは動作は完了しません。
- 机の上にある砂糖・コーヒーカップ・スプーンの位置を確認する
- 砂糖の位置まで手を動かす
- 砂糖を持ち上げる
- 砂糖の袋を開封する
- 砂糖を持ってコーヒーカップの場所まで手を移動する
- コーヒーカップに砂糖を投入する
- スプーンの位置まで手を移動させる
- スプーンを持ち上げる
- スプーンをコーヒーカップに入れる
- 砂糖が溶けるまでスプーンでかき混ぜる
簡単にリストアップしても10の動作が必要で、手を動かす時にも「方向・距離」を指示する必要もありますし、砂糖が溶けるまで混ぜる、ということも厳密には、ループ処理と判定が必要です。またどのような指示が必要か、どういった動きをしなくてはならないか考える為にもアルゴリズムの理解が必要不可欠なのです。
このように、簡単に思える動作も分解して考えていくことが重要になるため、プログラミングの習得には基礎的な考え方を理解しておくことが重要であり、難しいと感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
また言語によっては通常の考え方ではあまり使用しない「オブジェクト指向」という考え方を多用します。この理解が難しく心が折れてしまう方も多いでしょう。ですがこれも理解しやすくするため、コツがあります。
まだ基本もわからない、でも手を動かすことが大事らしいから自宅学習できるようにしよう!環境を作らなくては!と焦ってしまう方も多いかもしれませんが、これも失敗のもと。
まずは基本を理解し、コツを掴み、難しさに心が折れないように順序を追って勉強していくことが重要です。
難しいを簡単に!プログラミング学習の始め方5つのコツ
難しい!どこから手をつければよいかわからない!という方に、プログラミングを習得しやすくするためのコツをご紹介します。
- プログラミング習得の目的を明確にする
- 論理的思考を養う(幼児教育なども取り入れる)
- 階段を1段ずつ上るイメージでカリキュラム(学習サイトなど活用も可)を組む
- 机上学習より実際に手を動かすことを増やす
- 学習を習慣化することが大切
プログラミングが難しいと感じてしまう理由で軽く触れましたが、どのような業務に携わりたいか、で習得すべき言語は異なります。
勉強するモチベーション維持のためにも、「何のためにプログラミングを習得したいのか」をはっきりと認識しておくことは大切です。
基礎となるアルゴリズムの理解、論理的思考をする癖をつけて生活してみることもコツ。プログラミングの流れを組み立てやすくなるのでおすすめです。
失敗に繋がりやすくなってしまうので、一気に全てを理解し物に使用としないことも意識してください。基礎を習得したら、次の初歩的なステップ、それもできたらまた1つ、と少しずつ難易度を上げ、実践に繋げていくようにしましょう。
プログラミング学習ができる環境を自力で準備するのは、不慣れな方にとって容易とは言えない場合もあります。ある程度基礎を習得したところで、できるだけわかりやすい、使いやすいものを探して環境構築すると良いでしょう。プログラミング学習サイトや、スクールを利用するのも一手です。
プログラミング習得の目標が定められないなら
プログラミングを独学で習得するのは、簡単とは言えません。だからこそ明確な目標・目的を意識し自分を鼓舞できるようにしておくことをおすすめしています。
ですが中には、「IT系は人材不足って聞くし、仕事に困ることは避けられるだろう」・「IT系は稼げるらしいから、人材不足なら今がチャンスでは」と挑戦しようと考えた方もいらっしゃるかも知れません。
自分で明確な目標が定められない、となるとどの言語の習得を目指せばよいかも定まらないでしょう。
このようなときには、エージェント企業などで「キャリア形成をどうすべきか」「自分にはどういったITエンジニア生活が向いているか」を相談してみることをおすすめします。
転職先を探すことと合わせて、自分にあった方向性を見定める手助けをしてもらうこともできます。
プログラマの勉強は習得してからもずっと続く
プログラマを経てITエンジニアとして長く活躍していくことを考えると、特にWEB開発エンジニアは新しい言語の習得が必要になってくるシーンもあります。
また、活躍の幅を広げ、参画できる案件の幅を広げるためにも、複数言語を習得しているエンジニアは多くいます。
このような環境が当たり前となっている状況を踏まえると、自身もこの業界で活躍していこうとした場合、習得後も新たな知識を習得することは必然とも言えるでしょう。
ITエンジニアの人材不足の深刻さとは?
2030年には日本国内におけるIT人材は、79万人も不足すると経済産業省の試算が提示されています。これには、一般企業の情報システム部に所属する人材も含まれた見込みです。
実はIT人材の不足は2018年から懸念されていたもので、この時点では新型コロナウイルスによる影響は含まれていませんでした。
この試算が出された2019年をすぎ、新型コロナウイルスによる国内人材の海外流出も顕著になっています。これには日本で仕事をしていた海外人材の流出も大きく影響したものです。
経済産業省の試算以上にIT人材が不足することも想定されます。
現在IT業界のみならずとも、DX化で業務効率化を図る企業も多く、また国を挙げてのDX化も推し進められている状況を鑑みると、IT人材不足は想定以上の大きな波となってしまうことも予測できるのです。
プログラミングに文系・理系は関係ない
プログラミングを習得するなら理系のほうが良い、と認識されている方は少なくありませんが、実際そのようなことはありません。
現場で文系出身のエンジニアと仕事をしたことも多々ありますが、皆さん立派に活躍されていらっしゃいます。
またプログラマも含め、プログラミングコードだけでできる仕事ではありません。多用な資料作成もあり、「人が見て理解できる、決められた仕様も網羅した資料を作成しなくてはならない」シーンが多くあるのもIT業界。
文系の方が強いシーンも多くあるのです。プログラミングする際にも、文系の人のほうが理系の人より苦手らしいといったことも、全くありません。
順序だてて論理的思考ができるかどうか、ということは重要ですが、文系の方でも理系の方でも十分に理解し、活躍できるお仕事です。
まとめ
プログラミングは最終的には論理的な考え方、厳密な定義などの思考が求めらるだけではなく、英語を含めた専門用語やドキュメントの読解力まで必要なことから、難しいと途中で挫折してしまい人も多い職種であることは間違いありません。
プログラミングを覚えるための最大のコツは、自分のレベルに合わせたレベルの難易度から段階を追って進めることです。覚えることが多く、難解に思えるかもしれませんが、基礎を理解して徐々に範囲を広げて理解を深めること、合わせて手を動かしてみることで理解も深まりやすくなります。
もし今勉強している内容が難しいと感じたなら、苦手意識が生まれる前に学習内容を見直してみてください。