新卒から一度も転職したことがないエンジニアの方だと、ほかの会社の給与水準がわかりません。支給されている給与が適正なのか、不安を感じている人もいるでしょう。
現在の待遇に疑問がある場合は、ひとまず上司に相談するか、転職を検討する方法を検討できます。いずれにせよ、自分の市場価値・適正年収を正しく知っておかないと、自信をもって行動に踏み出せません。
今回は、社会における自分の市場価値とは何かをおさらいしつつ、市場価値を調べる方法や適正年収を把握する方法などを解説します。適正年収が想定より低い場合の市場価値の高め方にも触れているので、あわせてチェックしてみてください。
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Contents
自分の市場価値とは?
まずは社会における自分の市場価値について、意味や決める要因、把握するメリットなどから解説します。
市場価値の意味
社会における自分の市場価値とは、目まぐるしく変化する社会情勢の中で、会社に利益をもたらす期待値のことです。毎月の給料やボーナス、年収、転職時の待遇などが決められる際の指標となります。
市場価値の高い人材を目指すことで働き方の待遇が改善され、今よりも豊かな暮らしを実現できる可能性が高くなります。
市場価値を決める要因
市場価値はさまざまな要因によって決まります。
代表的なのが経験や専門知識です。ほかの人が経験したことのない業務を行っていた場合や、新市場における専門知識を持っている場合などは、市場価値が高まります。
そのほか、習得スキルや取得資格などによっても市場価値が高まることがあります。
市場価値を把握するメリット
市場価値を把握しておくと、自分の適性年収をおおよそイメージできるようになります。
会社の給料が低いことに気が付ける可能性が高くなるだけでなく、現在の職場で客観的な根拠をもとに待遇を交渉しやすくなります。
また、転職の際に自分のレベルに適した企業を判別しやすくなるのもメリットです。実力が及ばない会社や極端に待遇が低いブラック企業などを回避しやすくなるでしょう。
自分の市場価値の調べ方
ここまでの説明で市場価値を把握する必要性がおわかりいただけたのではないでしょうか。ただ、市場価値はそもそもどのように把握すればよいのか、調べ方について疑問に思った方もいるはずです。
実は、市場価値を知る方法は意外とたくさんあります。引き続き、市場価値を知る方法について解説します。
スキルや経験から適正年収を割り出す
まず、スキルや経験から年収を割り出す方法があります。近年は、スキルや経験を登録して企業から業務を受注するクラウドソーシングサービスが登場しています。スキルや経験を登録して、どの程度の単価の案件を獲得できるか試してみましょう。
実際に契約を結んで業務を完了させれば報酬を獲得できるので、1時間あたりの時給を算出できます。時給がわかればおおよその年収も計算することが可能です。
自分の市場価値がリアルにわかり、現在の年収が適正かどうかも判断できるでしょう。
市場価値診断ツールを利用する
市場価値診断ツールを利用する方法もあります。
市場価値診断ツールを使えば、入力したデータをもとに自分に類似したユーザーの年収実績や、自分に興味がある企業の数などを算出できます。
入力するデータは、大学名や経験者数、離職期間などさまざまです。
市場価値について、他者の意見や自分の感覚ではなく、数値で確認したい場合に利用してみましょう。
転職サイトでスカウトを受ける
転職サイトは、スキルや経歴などを登録することで、企業からスカウトを受けられるサイトです。必ずスカウトされるとは限りませんが、基本的にはサイト上で企業から仕事の内容や想定年収などの情報が、面接の案内とともに送られてきます。
面接に進むことで企業の担当者と話すことができるので、感触が良ければ入社する場合の待遇を聞くことも不可能ではありません。
提示された待遇がよければ、自分の市場価値が高いことがわかります。ほかの企業に応募する場合であっても、内定がもらえる可能性は高いといえるでしょう。
転職エージェントに相談してみる
転職エージェントは、転職希望者と企業をマッチングしてくれる人材サービスです。
転職エージェントでは、基本的にキャリアコンサルタントが転職に関する相談を受け付けており、スキルや知識、経験などをヒアリングして求職者の市場価値を教えてくれます。
転職が成功する可能性や年収を高められる可能性などについて客観的な意見をもらえるので、市場価値を把握して転職の必要性を判断したいときは相談してみるとよいでしょう。
市場価値が高い人材の特徴
市場ではどのような人々が評価されやすいのでしょうか。引き続き、市場価値が高い人材の特徴をいくつかまとめてみます。
リーダーシップがある
一人で生み出せる収益には限界があります。企業に莫大な利益をもたらすには、たくさんの人々を率いて売り上げの規模を高める必要があります。したがって、市場価値の高い人材はリーダーシップを備えていることが多いです。
専門資格を取得している
専門資格を持っている人は、市場価値が高いと評価されやすいです。たとえば、事業所を運営するうえで特定の資格を取得している人材を法律的に配置しなければならないことがあります。求人に応募したときにもほかの求職者と差別化してもらえるでしょう。
ジャンルの異なるスキルを持っている
ジャンルの異なるスキルを持っている人材も市場価値が高いです。たとえば、士業資格を持っている人は珍しくありませんが、ライティングスキルまで持っている有資格者は少なくなります。書くことが得意な有資格者であれば、専門的な内容を執筆してほしい依頼者から、高単価の業務を獲得できる可能性があります。
市場価値を高める方法
自分の市場価値が低いと感じているけれど、高める方法がわからない方もいるでしょう。ここでは、市場価値を高める方法について解説します。
単純作業を避ける
誰でも行える単純作業は人手が見つかりやすいので、安い金額で雇用される傾向があります。そのため、単純作業を続けていると、市場価値が下がるリスクが高まります。目の前の仕事で成長が感じられなくなったときは、上司に新たな仕事を任せてもらえないか相談してみましょう。
長所を伸ばす
社会人にとって苦手分野を克服することも重要ですが、最終的に仕事は得意な人に割り当てられるのが世の常です。得意なことは意識しなくても継続できるので、実績が次第に積み重なり、他者よりもできることが増えていきます。市場価値を高めたいのであれば、純粋に自分の長所を伸ばすことを考えましょう。
第一人者を目指す
社会で顕在化していないニーズをくみ取り、いち早く商品・サービスとして現実化させることができれば、新市場の第一人者として自分の市場価値を急激に高められます。自分のスキルや経験で未開拓の市場を生み出せないか、検討してみましょう。
現在の職場で正確な評価をされていない場合は転職や独立も検討
市場価値を測定する方法をお伝えしましたが、実際に市場価値を調べた結果、現在の職場で適正な評価をされていないことがわかる場合もあります。
上司に相談しても待遇が改善される見込みがないようであれば、転職も検討してみるのもいいでしょう。
ただ、自分で調べた市場価値と、世間が判断する市場価値にズレがあると、転職に失敗してしまいかねません。
少しでも転職に対して不安があれば、転職エージェントのキャリアコンサルタントなどに一度相談してみるとよいでしょう。
また、近年は業務委託サイトやYouTubeなどで専門知識を活用して収益を獲得することも難しくなくなりました。
独立をすれば職場の人間関係によって不当な評価を受けることもありません。会社では自分の市場価値を正当に評価してもらえないと感じる場合は、独立も検討してみるとよいでしょう。
まとめ
今回は社会における自分の市場価値の意味をはじめ、市場価値を測定する方法や高める方法などについて解説しました。
市場価値が高いことがわかれば働くうえで自信になり、市場価値が低いことがわかれば新たなスキルや知識を獲得する必要性に気がつけます。
また、市場価値を把握しておくことで、転職をすべきかどうかも適切に判断しやすくなり、転職先とのミスマッチも減らしやすくなります。
今回紹介したように市場価値を測定する手段はさまざまありました。これからITエンジニアとして転職を検討している方も、ひとまず気軽に試せる方法を用いて自分の市場価値を把握してみてはいかがでしょう。